git: 33d76e0752 - main - ja/handbook: Update basics chapter

From: Ryusuke SUZUKI <ryusuke_at_FreeBSD.org>
Date: Wed, 21 Dec 2022 08:34:23 UTC
The branch main has been updated by ryusuke:

URL: https://cgit.FreeBSD.org/doc/commit/?id=33d76e0752e45f77351474e276a9fed31b73bf17

commit 33d76e0752e45f77351474e276a9fed31b73bf17
Author:     Ryusuke SUZUKI <ryusuke@FreeBSD.org>
AuthorDate: 2022-12-21 08:33:56 +0000
Commit:     Ryusuke SUZUKI <ryusuke@FreeBSD.org>
CommitDate: 2022-12-21 08:33:56 +0000

    ja/handbook: Update basics chapter
    
    16b54dbd20 -> 66b4f93ae6
---
 .../content/ja/books/handbook/basics/_index.adoc   | 68 ++++++++++++++++++++--
 1 file changed, 64 insertions(+), 4 deletions(-)

diff --git a/documentation/content/ja/books/handbook/basics/_index.adoc b/documentation/content/ja/books/handbook/basics/_index.adoc
index dc2a3fcf1c..8c850e630c 100644
--- a/documentation/content/ja/books/handbook/basics/_index.adoc
+++ b/documentation/content/ja/books/handbook/basics/_index.adoc
@@ -254,7 +254,8 @@ FreeBSD システム上のどのアカウントにも、 以下のような情
 各アカウントにはパスワードがあります。
 
 ユーザ ID (UID)::
-ユーザ ID (UID) は、 FreeBSD システムがユーザを一意に識別するための数値です。 ユーザ名を指定できるコマンドは、 ユーザ名を UID に変換してから扱っています。 65535 より大きな UID は、32 ビット以上の整数に対応していないソフトウェアにおいて互換性の問題を引き起こす可能性があるので、 65535 以下の UID を使用することが推奨されています。
+ユーザ ID (UID) は、 FreeBSD システムがユーザを一意に識別するための数値です。 ユーザ名を指定できるコマンドは、 ユーザ名を UID に変換してから扱っています。
+65535 より大きな UID は、ソフトウェアによっては互換性の問題を引き起こす可能性があるので、65535 以下の UID を使用することが推奨されています。
 
 グループ ID (GID)::
 グループ ID (GID) は、 ユーザが属する第一グループを一意に識別するための数値です。 グループは、UID ではなく、 ユーザの GID に基づいて資源へのアクセスを制御する仕組みです。 これは、ある種の設定ファイルのサイズを大幅に小さくします。 ユーザは、複数のグループに所属できます。 65535 より大きな GID は、ソフトウェアに問題を引き起こす可能性があるので、 65535 以下の GID を使うことを推奨します。
@@ -507,7 +508,10 @@ Other information:
 
 [NOTE]
 ====
-man:chfn[1] および man:chsh[1] はいずれも、 man:chpass[1] へのリンクです。また、man:ypchpass[1], man:ypchfn[1] および man:ypchsh[1] も同様です。 NIS のサポートは自動的に行なわれますので、 コマンドの先頭に `yp` をつける必要はありません。 NIS の設定については、  で説明されています。
+man:chfn[1] および man:chsh[1] コマンドはいずれも、man:chpass[1] へのリンクです。
+また、man:ypchpass[1], man:ypchfn[1] および man:ypchsh[1] も同様です。
+NIS のサポートは自動的に行なわれますの、 コマンドの先頭に `yp` をつける必要はありません。
+NIS の設定については、ネットワークサーバの章で説明されています。
 ====
 
 [[users-passwd]]
@@ -561,7 +565,9 @@ man:chpass[1] 同様、man:yppasswd[1] は、 man:passwd[1] へのリンクに
 [[users-pw]]
 ==== `pw`
 
-man:pw[8] は、ユーザやグループの作成、削除、 変更および表示を行なうコマンドラインのユーティリティです。 これは、システムユーザファイルやシステムグループファイルの フロントエンドとして働きます。man:pw[8] はとても強力な一連のコマンドラインオプションを有しており、 シェルスクリプトで使うのに向いていますが、新しいユーザは、 この章で紹介されている他のコマンドに比べて難しいと感じるかもしれません。
+man:pw[8] は、ユーザやグループの作成、削除、変更および表示を行なうコマンドラインのユーティリティです。
+これは、システムユーザファイルやシステムグループファイルのフロントエンドとして働きます。
+man:pw[8] はとても強力な一連のコマンドラインオプションを有しており、シェルスクリプトで使うのに向いていますが、新しいユーザは、この章で紹介されている他のコマンドに比べて難しいと感じるかもしれません。
 
 [[users-limiting]]
 === ユーザへの制限
@@ -1557,7 +1563,7 @@ Swap: 2048M Total, 2048M Free
 出力は2つのセクションに分かれています。
 ヘッダ (最初の 5 または 6 行) は動作している最新のプロセスの PID、システムの平均負荷 (システムがどれくらい忙しいかの指標)、システムの稼働時間 (最後の再起動からの時間) と現在の時刻を示します。
 ヘッダの中の他の数字は動作中のプロセスの数、使われているメモリとスワップ領域の量、そしてシステムが異なる CPU 状態に消費した時間と関係します。
-ZFS ファイルシステムモジュールをロードしている場合には、`ARC` 行にはディスクではなくメモリキャッシュから読み込んだデータ量が表示されます。
+ZFS ファイルシステムのモジュールをロードしている場合には、`ARC` 行にはディスクではなくメモリキャッシュから読み込んだデータ量が表示されます。
 
 ヘッダの下には、PID、ユーザ名、消費 CPU 時間とプロセスを起動したコマンドといった man:ps[1] の出力と同じような情報を持った行が続きます。
 man:top[1] を使うとデフォルトでプロセスが使っているメモリ容量を表示します。
@@ -1777,6 +1783,60 @@ man:sh[1] や `bash` 等の Bourne シェルでは、`export` を使って現在
 その後 man:chsh[1] を実行してください。
 ====
 
+=== 高度なシェルの機能
+
+UNIX(R) のシェルは単なるコマンドインタプリタではなく、ユーザが実行したコマンドの出力をリダイレクトしたり、入力をリダイレクトすることによりコマンドをお互いに繋げることで、最終的なコマンドの出力結果を改良できます。
+この機能をビルトインコマンドとともに用いることで、ユーザは最大化された効率の環境を入手できます。
+
+シェルのリダイレクト機能を使うことで、コマンドの出力や入力を別のコマンドに送ったり、ファイルに送ることができます。
+たとえば、 man:ls[1] コマンドの出力をキャプチャするには、
+出力をファイルにリダイレクトしてください。
+以下はその例です。
+
+[source,shell]
+....
+% ls > directory_listing.txt
+....
+
+実行すると、現在の作業ディレクトリにあるファイルの一覧が [.filename]#directory_listing.txt# に出力されます。
+man:sort[1] のようなコマンドは、入力を読み込むことができます。
+先ほど得たファイルの一覧をソートするには、入力元をファイルにリダイレクトしてください。
+
+[source,shell]
+....
+% sort < directory_listing.txt
+....
+
+入力された内容はソートされ画面に出力されます。
+この出力を他のファイルにリダイレクトするには、リダイレクトの向きを混ぜるように man:sort[1] の出力をリダイレクトしてください。
+
+[source,shell]
+....
+% sort < directory_listing.txt > sorted.txt
+....
+
+これまでの例では、ファイルディスクリプタを用いてコマンドに対しリダイレクトを行っています。
+すべての UNIX(R) システムは標準入力 (stdin)、標準出力 (stdout) および標準エラー (stderr) といったファイルディスクリプタを持っています。
+それぞれに対象があり、
+入力はキーボードまたはマウスなどの入力を提供するものが対象、出力はスクリーンであったりプリンタ用紙が対象です。
+また、エラーは診断やエラーメッセージに用いられるものが対象です。
+これらは、I/O ベースのファイルディスクリプタ、時にはストリームと考えられます。
+
+これらのディスクリプタを使用することで、シェルは出力と入力についてさまざまなコマンドを経由させ、また、ファイルに対して出力し、もしくはファイルから読み込むようにリダイレクトできます。
+リダイレクトの他の方法は、パイプの機能です。
+
+UNIX(R) のパイプ記号 "|" は、コマンドの出力を他のプログラムに直接渡します。
+基本的には、パイプはコマンドの標準出力を他のコマンドの標準出力に渡します。
+以下はその例です。
+
+[source,shell]
+....
+% cat directory_listing.txt | sort | less
+....
+
+この例では、[.filename]#directory_listing.txt# の内容がソートされ、その結果が man:less[1] に渡されます。
+このコマンドを実行すると、出力がスクロールして画面から見えなくなることをさけることができて、ユーザは出力を自分のペースでスクロールできます。
+
 [[editors]]
 == テキストエディタ